シミのレーザー治療後の経過・炎症後色素沈着を検証してみた

シミのレーザー治療後の経過・炎症後色素沈着を検証してみた

今日は、シミのレーザー治療後の色素沈着について書いてみたいと思います。

レーザー治療をすると「ぱっ」とシミが消えると思っていらっしゃる方も多いかもしれませんが、現実はそうではありません。(現在、少しずつ日本でも台数を伸ばしているピコレーザーがその問題を解決する日も近いかもしれませんが、まだ解決はされていません。)

先日レーザー治療Q&A(コチラ)でも書きましたが、レーザー治療の後に約50%の方に炎症後色素沈着が生じてしまいます。

炎症後色素沈着とは、虫刺されやニキビを潰した後、けがをした後に「なんか茶色いシミみたいになった」というアレです。
レーザーはシミの元であるメラニンを選択的に破壊するものですが、その破壊した時に出る熱は周囲の皮膚も破壊してしまうため、それが色素沈着の原因になります。

以下、実際の治療の経過を写真でご覧いただきましょう。
なお、本症例は「レーザー後に色素沈着になっても、放置して経過を観察する」という検証の経過記録であり、通常の患者さんの経過とは若干異なります。
またこれは8年前の検証実験で、現在はレーザーも良くなってここまでの色素沈着にお目にかかることはめったにございませんが、「かなりひどい色素沈着になっても、落ち着くんだ」ということをご納得いただくために、あえて出しております。

検証にご協力いただいたK病院のMちゃんありがとうございました。


①レーザー前


②レーザーから1週間後、カサブタが出来、それが一部取れた状態


③レーザーから1か月後。このシミが再発したような状態が炎症後色素沈着です。
炎症後色素沈着が通常の方より強く出てしまいました。
さて、色素沈着の経過をみるため、放置して経過を観察します。

※通常の場合、患者さんにはレーザー後10日~14日目くらいからアフターケアをお勧めしているため、ここまで強い炎症後色素沈着はほとんどありません。


④レーザーから2か月後。色調は改善しています。
この症例は実験として、レーザー後にアフターケアの外用剤は一切使わずに放置してもらいまいたが、それでも③の1か月後と比べて色調は改善しています。つまり、皮膚が何らかの刺激を受けた際に、一旦黒くなってしまう状態は、どうしても出てしまうことはありますが、放置しても、時間がたてば次第に改善するのが、炎症後色素沈着の特徴です。

ただし、放置するよりもアフターケアの治療を行った方が圧倒的に早く改善するため、通常はアフターケアをお勧めしています。

本症例ではここからアフターケアの外用剤(ハイドロキノンとトレチノイン)を使用してもらいました


⑤アフターケアを始めて1か月後、①レーザーから3か月後の写真です。レーザー後の炎症後色素沈着は、アフターケア(ハイドロキノンとトレチノインや、オバジ、レーザートーニングなど)で早期に改善することが可能です。
通常はレーザー後10日~14日目くらいからアフターケアを行うことで、もっと早い段階で⑤の状態になりますからご安心ください。

レーザー治療をためらう理由として、シミが色素沈着になって余計ひどくなるのではないか、とご不安の方もいらっしゃると思いますが、レーザー後の適切なアフターケアで改善が可能です。

※老人性色素斑(日光性黒子)のQスイッチヤグレーザー治療の費用はシミ長径1センチ当たり1万円です。

見寺絢子クリニック
西田美穂