耳下腺へのボトックス治療

ボトックスの小顔効果と言えば、エラ(咬筋)への投与が有名ですね。記事コチラ

でも、咬筋だけでなく耳下腺へのボトックスも、小顔に効果がある場合があります。

耳下腺は、咬筋(噛む動作で動く下アゴの筋肉)よりも後ろの方の耳の前あたりに広がっています。

いわゆる「エラ」と言われるあたりが張っている方は、だいたい骨か、咬筋が原因で、たまに耳下腺です。

エラのあたりを触りながら噛み締めてみて、

噛みしめるとグッと大きく膨らむのが筋肉(咬筋)

噛み締めるかどうかで変わらないゴツゴツと硬いものは骨です。

噛み締めて大きくならず、骨のようなゴツゴツはなく、耳の前から耳の下あたりに広がっていれば耳下腺です。

(場所に関係なく一帯がブヨブヨしてたら皮下脂肪です)

通常の大きさの耳下腺は、触っても、どこにあるかよくわからないことがほとんどです。

図)https://www.kango-roo.com/word/21075より転載

耳下腺は、唾液を分泌する組織(唾液腺)の一部です。

耳下腺は通常、顔の輪郭を大きくする原因になることはありません。

でも、耳下腺が 外からも分かるくらい膨れてしまう人がいます。

唾液腺(耳下腺、舌下腺、顎下腺)を大きくする原因としては、

大酒飲み、摂食障害(過食症や拒食症)、HIV-associated salivary gland disorders(2)、ALS、脳性麻痺、パーキンソン病(1)、耳下腺腫瘍などが挙げられますが、原因が分からないこともあります。

(1)Amanda Amrita Lakraj et.al : Sialorrhea: Anatomy, Pathophysiology and Treatment with Emphasis on the Role of Botulinum Toxins,Toxins 2013, 5, 1010-1031

(2)Kyle K.Seo: Botulinum Toxin for Asians,2017

ボトックスには唾液腺の分泌を抑制する効果があり、ボトックスを注射することで唾液腺の大きさを小さくすることが可能です。

本症例では、耳下腺にボトックス注射を行いました。

唾液は耳下腺、舌下腺、顎下腺から分泌されますが、舌下腺、顎下腺で全唾液のうちの70%を分泌するため、耳下腺の分泌抑制だけでは大きな副作用を伴うことはありません

しかし、唾液腺の分泌を抑えすぎて、唾液の量が減ってしまうと、口の乾燥が起き、虫歯や口臭の原因になることもあります。

こうした問題もあることから、当院では唾液腺が大きくなっている方のうち、基礎疾患の無い方の耳下腺のみにボトックスを行っています。(顎下腺には行っていません)

また、疾患(上述)がある場合は、その治療を優先していただくようにご説明しております。

本症例について:

2019年 9月~11月 右耳下腺88単位 左耳下腺 112単位(合計200単位)

2020年 4月 右耳下腺 20単位 右咬筋20単位 左耳下腺 20単位 左咬筋20単位(合計80単位)

ボトックス治療の適応があるかどうかは、診察が必要です。

ご相談くださいませ。

092−717−8640

西田美穂