先日、晩御飯に鶏肉をいい気分で焼いていたら、吉右衛門さんの鬼平犯科帳(再放送)にハマっている夫から「トロ火の美穂」と命名されました。

私は火加減にこだわりがあります。

鶏肉はトロ火で焼きます。野菜炒めは弱火で作ります。

これは、水島弘史の著書「ロジカルクッキング」に大いに感銘を受けたからです。
理系の女のサガでしょうか。料理も論理的かつ合理的でないと納得できません。


私は料理を語れる腕前がないのでご興味がある方はぜひご一読ください。ロジカルです。

さて、私が料理の火加減以上にこだわっているのはレーザーの出力のさじ加減です。

レーザーは機械なので、誰が使っても機種が一緒だと結果が同じだと思われていますが、これは違います。
また、新しいほどいいとも思われているようですが、そうとも限りません。

コンロが一緒でも家庭料理の神様の土井先生が作るのと、普通の主婦が作る料理と違うことと一緒です。
また、もし、私が最先端のオーブンを持っていても、10年前のオーブンで焼く鎧塚さんのケーキにかなう訳がありません。

つまり、出来上がりは使う道具で決まるのではなく、その使い手次第なのです。

シミの原因となるメラニンは、レーザー治療で破壊することが可能ですが、それを作るメラノサイトをどうコントロールするか、はそんなに簡単な話ではありません。

やや専門的なハナシをすると、QスイッチYAGレーザーのようなQスイッチレーザーの場合、シミの色素であるメラニン顆粒をごく短時間で加熱して破壊するのに対し、レーザートーニングと言われる手法で行われる低出力レーザーでは、メラニン産生工場であるメラニン細胞をじわじわ攻撃してメラニン産生能力を弱めるという効果が認められています。

つまり強火でがっちり焼くか、とろ火でジワジワ焼くかのような違いがあり、それによって得られる効果も異なるのです。ただ、いずれも加減が重要です。

一時期、レーザートーニングの白斑問題がかなり話題になりましたが、あれはトロ火だからと、油断して焼き過ぎたパターンだと思います。(レーザートーニングの話は尽きないのでいずれまた)

というわけで、私は「トロ火の美穂」でなく、「操り火の美穂」として、火加減にもレーザーの出力のさじ加減にもこだわり続けるのです。


西田美穂

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