ピーリング治療について思うこといろいろ

ピーリング治療について思うこといろいろ

最近、色々な種類のキラキラネーム?のついたケミカルピーリングが流行っていますね。

当院でも新しい製剤:PQ-Age(ピーキューエイジ)を導入して好評をいただいております。

PQ-Ageについては詳細こちらをご覧ください。

新しいピーリング剤を導入しました、と宣伝しておいて言うのもなんですが、最近の美容医療業界の「ピーリング推し」には疑問を感じています。ピーリングは患者さん側からすると、施行後から「つるっと」した手触りが得られて、気持ちがいいので「またしたくなる」し、クリニック側からすると、リスクも少なく簡便に施術できて来院を促せるし、双方に良いのでどんどんリピートが増えるという現状です。

患者「じゃあ、良くね?」

西田「いや、良くねえんです。」

どこが良くねえかというと、過剰にやり過ぎると、かえって皮膚のバランスを崩してしまうのが良くねえんです。

以下の方は、約1年間、毎月1回以上 エステやクリニックでピーリングを受けていたという方です。

肌色モードでは、拡大すると皮膚は白抜け気味のところと茶色みの強いところがあって「まだら」になり、乾燥シワが目立ちます。

赤みモードでは、血管の拡張が目立ちます。

青い写真(メラニン強調)では、目の下〜頰部の「くすみ」と「色むら」が目立ちます。

この方が、定期的にピーリングを受ける前の写真と比較した訳ではないため、これらの問題が「ピーリングのせいだ」と断定できるわけではありません。

ですが、画像解析機器で撮影した時に、同じような特徴を持つ方に「しょっちゅう、ピーリングをしてませんか?」と尋ねるとかなりの確率で当たります。

ピーリングは何十年も前から安全に施行されている大変良い施術で、私は、ピーリング治療を否定したいのではありません。

ですが、ピーリングを「しょっちゅう」「過剰に」「診察もせずに」「漫然と」「繰りかえし」行うことは、とても危険だと考えています。

また「ピーリング」の「ピール」とは、皮膚を一定の深さで「ピール」=剥脱(剥く)という意味ですが、

ピーリング」の目的は「ピール」(剥がしてツルッとさせる)ではなく、

その刺激により皮膚の再生(コラーゲン増生、ターンオーバー亢進、角質セラミド増加→皮膚の厚みを増す)を図ることです。

ところが、この「ピール」でツルッとさせることが目的化しているように感じます。

皮膚は、その再生能力を超えてどんどん皮膚を剥がしていくと薄く(菲薄化)なります。

その結果、本来のバリア機能を失い、乾燥しやすくなり、炎症が起きやすくなって血管が拡張し、さらに、不安定なメラニンが色素を作り(しみ、くすみの原因)、色が抜ける(白斑)もでやすくなってマダラになる、という色々な問題が生じてきます。

綺麗になろうと思って始めたし、ツルッとなるから気持ちいいので続けたけど、しばらく経って気づいてみれば逆効果という可能性もあります。つまり、ピーリングは、その方の肌の状態を見ながら、肌の再生能力を超えない頻度で行うことは安全ですが、それを超えて行うとかえってトラブルを起こしやすい肌になるのです。

肌の状態を見ながら、その患者さんの肌質、人種、目的に応じて適切な頻度で行うピーリング治療は、本当に良い結果をもたらすと思いますが、「診察なしに」「漫然と」「月に数回も、続けて数年も」「海外のマニュアルまんまで」行うことはお勧めできません。

誤解のないように繰り返しますが、ピーリング治療は適切な頻度を守り製剤を選べば、本当に良い治療です。

美容医療でこんなに長い歴史とエビデンスがある治療は他にないんじゃないか、と言うくらい安全で効果的です。

ただし、ピーリングでは「適切な頻度を守る」こと、

また「ツルッとする」ことを目的にするのではなく「肌を再生させる」ことを目的として治療するのだということを今一度ご確認いただきたいというわけです。

以上、

「なんだか最近、ピーリングが流行り過ぎてるけど、そんなにやって大丈夫?」と思うことの多い現場からお送りしました。

Beauty Tuning Clinic

西田美穂

久々にボトックス以外で長めに書いちゃった。