学会2日目のメインは解剖と注入治療のテクニックについてでした。

Matt先生の”Anatomy is the law inaesthetic”という言葉が印象的でした。解剖は美容にかかわらず、人体に携わる我々医師にとって基本中の基本であり、まさに“Law(法律)”。

注入治療を安全に行うためには、どこの層でどの位置に針を挿入するべきか、といったことや、どこに注入することが効果的かといったテクニックの話まで大変参考になる講演でした。

今回は、発表者の先生にネットを通じてリアルタイムで質問が出来で、それも色々勉強になりましたが・・・

Matt先生への質問コーナーでは「マット先生はとってもハンサム!私と結婚してください」という質問に対してマット先生の「明日僕のフライトは○○時で〇エアラインだから、ついておいで!」という楽しいやり取りなどもあり、会場は笑いに包まれました。こうしたジョークは会場を度々沸かせますが、そんな光景はなかなか日本の学会では見られません。

日本の先生が真面目過ぎるんかな。文化が違うから仕方ないのかな。もう少し、日本の学会も面白くなればいいのに。

とは言え、日本人が無理にジョークを言おうとしてもどっかの政治家みたいにスベると余計カッコ悪いので無理しない方が良いかもしれません。

会場のマジェスティックホテルは、まるで日本の帝国ホテルのような伝統があり格式の高い素敵なホテルでした。

学会2日間たっぷり勉強して、翌日は今回の学会の中心人物であるLim先生のクリニックにお邪魔しました。

Lim先生のクリニックは広々としてクリーン!一つ一つの部屋もゆったりした作りで、患者さんがゆっくりくつろげる工夫が成され、プライバシーに対しての配慮も整っていて素晴らしかったです。

ひろびーろ!ながーい廊下!廊下の脇には数々の感謝状やライセンスが飾られていました。

Lim先生に注入治療の考え方や、最新の肌治療機器についてプライベートセミナーをしていただき、大変勉強になりました。特に、最近の傾向であるヒアルロン酸の大量注入に対しては、Lim先生は「over filled syndrome」として警鐘を鳴らしていらっしゃいました。

ヒアルロン酸注入治療の考え方は、ヒアルロン酸製材の改良と治療理論の変遷により、昔と今とではかなり変わってきています。一見良いように思われても、長期的に見ると、かえって老けて見えるような注入方法もあります。また、製剤の特性も今と昔ではかなり違うため、そのキャラクターを見極めて適材適所になるべく少量ずつ丁寧に注入していくことが大切です。リム先生のご指導のおかげで、最近迷いがあったところがクリアになりました。本当に感謝です。

それにしても、勉強すると、さらに勉強が必要だということを思い知ります。

で、勉強しすぎて疲れたので、その次の日からシンガポールに行って遊ぶことにしました!

つづく