顏の筋肉を鍛えてもシワは改善しません(逆効果です)

顏の筋肉を鍛えてもシワは改善しません(逆効果です)

私たち、美容医療に携わる医師の間では、顏の筋肉を動かすことがシワには逆効果だ、というのはほぼ常識なのですが、最近ちまたでは「顔の筋トレ」や「顔のヨガ」が流行っているようです。

しかし、流行るからには効果を実感できる方もいらっしゃるということだと思いますので、単に否定するのではなく少し考察してみることにしました。

「顔の筋トレがシワに逆効果だ」と言うのは、ボトックス治療をしている医師ならば誰もが経験的に知っていることだと思います。
額や眉間、目周りで特に感じることですが、筋肉をよく動かす人ほどシワができます。こうした方にボトックス治療を行うと筋肉が伸び縮みしづらくなり、筋肉の伸び縮みによって引っ張られていた顔の皮膚の伸び縮みも少なくなって、刻まれるシワが明らかに減ります。

写真右>ボトックスの注射前 左>目の周りの筋肉のボトックス治療後

顏の皮膚には弾性線維という肌の弾力を左右するコラーゲンがありますが、これが加齢と共に減ってくることで、例えていうならゴムが経年劣化するように劣化していくので、動かして引き伸ばされるとさらに伸び、シワが刻まれて戻らなくなります。
(パジャマのゴムもだんだん伸びて、しまいには縮まなくなるでしょ)

というわけで、「シワができたらボトックス」という考え方だけでなく「シワの予防にもボトックス」という考えで、比較的若年の30後半くらいの方でもシワの出始めにボトックス注射をお勧めすることもあります。

目周りの小じわだけでなく、眉間と額の筋肉でも、筋肉の動きが大きい人ほどシワが刻まれるので、筋肉の動きを少なくするためにボトックス治療は効果的で、この「筋肉が動きづらいことで皮膚が引っ張られない」ということにより、ボトックスを定期的に打っていらっしゃる方は、もともとあった深いシワもだんだん浅くなる、という現象が認められます。

つまり少なくとも、表情ジワ(目尻のシワ・眉間のシワ・額のシワ)を顔の筋トレで改善しようとするのは逆効果だ、ということまではハッキリ言えると思います。

でも、なぜ顏の筋トレが流行っているのか、効果を感じる人がいるのか、と考えてみると、動かすことでリンパの流れが良くなり、浮腫みの改善効果があることや、顏の血流が良くなり新陳代謝がアップする効果があるのではないでしょうか?
また、ほうれい線に関しては、ほうれい線そのものはやはり動かせば動かすほど刻まれますが、ほうれい線の上にのっている脂肪の減少効果は少しあるでしょうか・・・よく分かりません。
ただ、これだけ流行るからには何らかの効果もあるのかもしれないので、医学的根拠があるのか、もう少し調べてみようと思います。

顏は動かせば動かすほどシワになる、と書いておいてナンですが、顔の表情の動きが多い方は、快活で魅力的に見えますし、その逆で全く顔の表情が無いと「能面」のようで暗く見えてしまいい、あまり魅力的とは思えません。ですから、シワができないようにボトックスを打ちまくるとか、笑わずに過ごすとか、ハッピーエイジングとは程遠く、お勧めいたしません。

本日のブログの内容とは関係ございませんが、先日madamえいりさんに過分な褒め言葉を頂戴いたしました。(コチラ)madamえいりさんこそ私の幸運の女神さまです。ありがとうございました。私もえいりさんをはじめとして、色々な皆様に支えられ、助けられて今があります。人と人とののつながりって本当に大切ですね。私もご縁やつながりを大切にし、ご恩と感謝をなるべく忘れずに過ごしたいと思います。

西田美穂

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【禁忌】妊娠中、重症筋無力症などの神経疾患の方