抗加齢医学の世界では、腹八分〈七分?)であることが健康と長寿に大きく寄与する、ということが常識となっておりますが、この八分、というのはカロリーのことなのか、それとも糖質のことなのか、というのはまだまだ議論の余地があるようで、最新の抗加齢医学会雑誌でも誌上ディベートが行われておりました。
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カロリー制限の効果は、2009年にアメリカのグループが雑誌サイエンスに発表した実験で、アカゲザルの摂取カロリーを30%制限したところ、見た目が若々しく、がん、糖尿病、心臓病などの発症が低く、寿命が延びたことから、「カロリー制限で寿命が延びる」と言ってかなり当時は猿の写真と共にセンセーショナルに扱われました。
ABはカロリー制限をしてない猿
CDはカロリー制限をした猿
ところが、2012年に「カロリー制限しない猿と、中年期以降からカロリー制限を始めた猿は、寿命に差はなかった」という米国立老化研究所の論文が出て、大論争が勃発。結局のところ、この論争は、カロリー制限の仕方、つまり食べ物の質や食べ方に大きな違いがあったため、どちらが正しいか結論は出ず、現在は相反する結果を出した両施設が協力して研究しているらしく、結果が楽しみです。
ただ、その結果がどうであれ、食べ物はカロリー制限だけにこだわるのではなく、質や食べ方が重要である、という結論になった、っていうことだと思います。
そりゃ、そうやろ。研究せんでも、そう思うけど。
同じ物を食べても、誰と食べるか、とかどんな状況で食べるか、によっても違うだろうし。
Happy  people live longer!
真理はこれに尽きるんではないかしら?
で、カロリー制限VS糖質制限の話は長くなったので、後日に続きます。

西田美穂